脳性麻痺
● 概念 受胎から新生児(生後4週以内)までの間に生じた脳の非進行性病変にもとづく、 永久的なしかし変化しうる運動および姿勢の異常 ● 原因 周産期における危険因子:多胎、新生児仮死、骨盤位分娩、未熟児、異常黄疸 痙攣、哺乳力不足、呼吸困難、 モロー反射(原始反射)の欠如など ① 痙直型両麻痺 ← 未熟児 ② アテトーゼ型 ← 無酸素脳症、核黄疸 ③ 片麻痺 ← 出産時外傷 ④ 失調型・痙直型 ← 水頭症 ● 症状 ① 痙直型:痙縮に固縮を伴うタイプで4つのタイプに分けられる A 四肢麻痺 B 片麻痺 C 両麻痺 D 対麻痺 ② アテトーゼ型:動揺性の筋緊張を示すタイプで四肢麻痺が多い 不随意運動は顔・頸・上肢に強い 大脳基底核、錐体外路障害 ③ 失調型:協調運動障害、姿勢コントロール不全などがみられる 小脳の器質的病変によることが多い ● 備考 異常徴候発見のポイント:筋緊張・姿勢緊張の減弱、自発運動減少、哺乳力低下、 原始反射の減弱消失など *出産時の外傷は脳内出血により片麻痺となりやすい 脳性麻痺の治療:できるだけ早期から始めるのが望ましい 神経生理学的なアプローチとしてはボパース法、ボイタ法など