離断性骨軟骨炎
- 全身の骨・軟部疾患
- 2016年9月6日
- 読了時間: 2分
● 概念 関節軟骨と軟骨直下の骨組織が、なんらかの原因で部分的に変形壊死に陥り、 関節面から剥離して関節障害を起こす疾患 骨片が完全に離解して脱落すると、関節遊離体となる 離断部位は形態と不安定性に従って、非分離型・分離型・遊離型に分けられる 思春期から青年期(10~20歳代)の男性に多く、膝関節と肘関節が大部分を占める 膝関節では大腿部内顆部、肘関節では上腕骨小頭部に多い 肘関節では、野球をする小学高学年から中学生に起こり、Little Leaguer's elbowと 呼ばれる ● 症状 初発症状は運動痛(非分離型では、かなり運動を行ってから疼痛を感じることも) 離断した骨軟骨片が分離し始めると、関節運動によるひっかかり感や関節面の 不整によるクリックを自覚するようになる 分離または遊離すると、しばしば関節水腫を生じるようになる ● 診断 X線像によって診断できるが、関節造影によって詳細に把握できる MRIは骨壊死との鑑別に有用 確定診断は、関節鏡によって行う ● 治療 非分離型では、局所安静によって分離部の修復と癒合を期待できる 関節鏡視下に、癒合促進のためにドリリングを行うこともある 分離型で離断した骨軟骨片に不安定性がある場合は、内固定を行う 遊離型で、遊離片を内固定できないと判断された場合は、非加重部から採取した 骨軟骨片を移植する
最新記事
すべて表示● 概念 下垂体前葉から分泌される成長ホルモンの分泌不全が小児期、 それもその初期から発生したために生ずる極度の身長発育障害を主徴とする疾患 二次性徴がいつまでも出現せず、思春期に起こるべき身長発育スパートが起こらず、 ...
● 概念 下垂体前葉から分泌される成長ホルモンが骨端線閉鎖後以前に過剰分泌 されることによって生じる 成長ホルモンの過剰分泌が骨端線閉鎖以後に起こると末端肥大症になる ● 症状 急激で異常な身長の伸びとそれに伴う体重の増加がみられ、末端肥大を伴う...
● 概念 ビタミンDの欠乏または活性化障害によるカルシウムとリンの吸収障害、 腎でのリン再吸収障害により、軟骨・骨基質への石灰化障害をきたし、 膠原繊維(コラーゲン)からなる骨基質すなわち類骨の増加が生じる ...