多発性神経線維腫症(フォン・レックリングハウゼン病)
● 概念 神経組織の細胞の育成を障害する疾患であり、 皮膚・神経・骨に特有の病変を呈する 遺伝形式は常染色体優性遺伝であり、 多発性神経線維腫症の約85%はフォン・レッグリングハウゼン病であり、 その頻度は4千人に1人の割合 ● 症状 ...
マルファン症候群
● 概念 常染色体優性遺伝を示す先天性の結合織疾患 高身長、長い手足、くも指や関節弛緩といった筋・骨格系の特徴、 水晶体亜脱臼などの目の異常、解離性大動脈瘤といった心血管系異常を三徴候とする ● 症状 小児期に明らかとなる ...
骨形成不全症
● 概念 第17染色体長腕にあるCOLIAI、第7染色体長腕にあるCOLIA2遺伝子の異常に起因する type Ⅰ collagen の系性異常が原因 頻度は2万人~2万5千人に1人 ● 症状 骨粗鬆症と易骨折性を特徴とし、青色強膜、歯牙形成不全...
モルキオ病
● 概念 ムコ多糖症はムコ他糖の分解酵素の異常が原因で、 未分解または部分分解のムコ多糖が種々の組織に異常蓄積し、その機能が障害される疾患 染色体劣性遺伝であり、頻度は30万人に1人 ● 症状 体幹短縮型の小人症の代表的疾患 ...
軟骨無形成症
● 概念 四肢短縮型の小人症をきたす疾患のもっとも代表的なもの 第4染色体短腕にあるFGR R3遺伝子の異常に起因する常染色体優性遺伝疾患 およそ2万5千人に1人の頻度で生まれる 合併症として、水頭症・大後頭孔の狭窄・環軸椎不安定性・腰部脊柱管狭窄な...
神経障害性(神経病性)関節症(シャルコー関節)
● 概念 脊髄や末梢神経の疾患に伴って痛覚、深部知覚が障害されるため、 進行性の関節破壊を生じる疾患 原因としては、先天性無痛覚症、脊髄空洞症、梅毒感染による脊髄後索と後柱細胞の 編成を生じる脊髄癆、糖尿病性神経炎などによって起こる ...
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)性骨関節炎
● 概要 手掌や足底に水疱や膿疱を形成する原因不明の皮膚疾患である掌蹠膿疱症に伴って発症し、 骨炎・関節炎・脊椎炎を呈するリウマチ性疾患 胸鎖関節部に胸肋鎖骨肥厚症を示すのが特徴 病理学的には腱付着部の非特異的な慢性炎症であり、骨破壊と骨新生が混在する...
血清反応陰性脊椎関節症
● 概念 ライター症候群(反応性関節炎)、乾癬性関節炎、腸炎性関節炎(潰瘍性大腸炎 やクローン病などの炎症性腸疾患に伴う)は、強直性脊椎炎と同じように 血清リウマトイド因子が陰性で、仙腸関節炎、脊椎炎、多発関節炎を発現し、 ...
離断性骨軟骨炎
● 概念 関節軟骨と軟骨直下の骨組織が、なんらかの原因で部分的に変形壊死に陥り、 関節面から剥離して関節障害を起こす疾患 骨片が完全に離解して脱落すると、関節遊離体となる 離断部位は形態と不安定性に従って、非分離型・分離型・遊離型に分けられる ...
強直性脊椎炎(AS)
● 概念 仙腸関節や脊椎の病変を主体とし、股関節・肩関節などの大関節にも慢性炎症を起こし、 最終的には進行性の関節強直をきたす疾患 その炎症の場は、関節リウマチと異なり腱付着部に存在し(腱付着部炎)、 靱帯が骨化するために強直にいたる ...